にゃかしまー

にゃかしまー!!!

グイン・サーガ 119巻 ランドックの刻印 栗本 薫

なんだかんだで劣化したと言われるグインサーガ
確かに文章力はなんだこりゃ?ってな感じになってる部分は否めませんし、グダグダなところも盛り沢山です。
正直、こんなのダメ!と言い切ってしまう人の気持ちもわかりますし、否定は出来ないんですが……。
それでも好きなんです、グインサーガ
文章力とか会話ばっかりな構成とか、ネーミングが厨すぎるとか、そんなのはどうでもいいんです。
そういう、言わば表層の部分を引っぺがしたところにある、瑞々しい物語はやはり魅力的です。
ヒロイックファンタジィでありながら、SFと仮想歴史と織り込んだ大河ドラマは、なかなか他にはないと思うんですよね。
そして引きと展開の邪悪さも健在。よくもまあ、ここまで続きが気になる作り方をするよなぁ。
こういうのを隔月刊くらいでやってのける作者はやはり天才であり情熱家だと思います。
ということで、引きが邪悪なので内容について触れられないのですが、今回はなかなか実のある感じでした。
不安なのは、作者が大病を患ってしまったこと。
あー、このままお亡くなりにならないでくださいお願いします。
後書きによると、術後5年の生存確率は4割とか。うはー、おっかねぇ。
最早運任せの領域ですが、一読者としてご健康をお祈り申し上げます。