にゃかしまー

にゃかしまー!!!

8月の買い出し

豹頭王の挑戦―グイン・サーガ〈109〉 (ハヤカワ文庫JA)
私立!三十三間堂学院〈4〉 (電撃文庫)
の上記2冊を買ってきました。
そして一気に読破〜♪

グインの方はぐだぐだしてる部分が抜けて、いくらか読みやすくなってますね。
まあ、外伝っぽい作りなので、脱線してる感は相変わらずなのですけど。
これも隔月刊行ってペースでなければ読めない小説ですよねぇ。
昔はそうでもなかったんですが、テキストの崩壊具合は目を覆いたくなるばかりです。
それでも「面白けりゃいいや〜」と思えたんですが、面白くなくなりつつあるので致命的。
ある程度読ませる文章も、エンターテイメントには必要ってことですかね。
……自分も文章で食ってる人間なので留意しておこう。
平易な文章にこそ、テクニックは必要ってことで。


私立三十三間堂学院の方は、相変わらずの佐藤ケイ節。
覚えにくくてびみょーに立ってないキャラと、衒学的な文章。
そしてそこそこ小気味いい展開とストーリー構成。
何となく、この人の特徴が掴めてきましたよ。
色々とマイナス要素はあるのですが、地味に好きなんですよね、この人の作品は。
やはり読める文章を書いてるってことと、押さえるところはきっちり押さえてるからでしょうか。
嫌みにならない程度にトリッキーですし……。


また、本作の特長は主人公がとにかくいいやつ! 逆に女の子はみんなうざいやつ!
という構成がなかなか興味深い。
エロゲー的キャラ構成のようでいて、実は真逆だったりもする。
どの辺を狙っているのかよくわかりませんが、ステレオタイプなキャラクターに対するアンチテーゼかもしれませんね。
ぱっと見ごった煮的に女の子を集めた緩い世界に見えますが、割と鋭角というか。
ま、ぶっちゃけていうならDQNです、ハイ。


それで作品をギリギリの位置でキープさせてるのは、主人公のプラス補正がかかってるからでしょうか。
昨今のハーレム的世界観は、基本的に女の子ごとの物語を見せる構成ですからね。
そこをラノベ的に主人公主体にしているところがなかなか興味深いです。
まあ、作者がそこまで考えてるかというと、そうでもない可能性も高いのですが。